公演リポート vol.4 Ukulele Orchestra of Japan Report

●2011年3月10日(水) キヨシ小林ライブ・ゲスト出演●

MARINE キヨシ小林 ウクレレ・ソロ・ライブにUOJメンバーの一部でゲスト出演しました。

永田町にあるカフェ&レストラン「Marine」で開催されたキヨシさんのライブに、ウクレレ・オーケストラ・オブ・ジャパン(以下「UOJ」) の団員5名がゲストとして出演し、演奏しました。このような少人数でお客さんを前にして演奏するのは初めてです。
会場は、食事をしながらのお客さんが40名以上でしょうか、満席です。レストラン内の一角をステージとして演奏するので、お客さんは目の前です。どこを向いても誰かと目が合う近距離なので、緊張感たっぷり。
ライブは休憩を挟んだ2部構成で、1部2部ともに、最初はキヨシさんがソロで演奏しました。そして、1部の最後に我々団員5人(以下「我々」)がキヨシさんと一緒に2曲演奏。休憩後の2部は、キヨシさんのソロ演奏の後に我々だけで演奏し、その後は再びキヨシさんと一緒に演奏してフィナーレ、我々は計約10曲を演奏、という内容でした。

我々が演奏する曲は、キヨシさんと一緒に演奏する曲を含めて、あらかじめ決めてあり、何度か集まって練習をしてきました。先日の発表会でも、リハーサルを兼ねて団員を前にして演奏するなど、精一杯準備をしてきたのですが、それにも関らず、やはり緊張してしまいまし た。

以下はその顛末です。

ライブはほぼ予定通り、18時30分過ぎに開演、キヨシさんは「7~8曲演奏したら呼ぶから」と言い残して、お客さんの前へ出ていきました。そして、キヨシさんの軽妙なトークと演奏が始まりました。
キヨシさんの演奏が始まると同時に、我々は緊張し、落ち着きが無くなるのがわかりました。出番が来るまで座っていられる席があるのですが、座っては立ち、立っては座るの繰り返し。キヨシさんの演奏を聞いていても上の空。ある団員は、離れた場所で楽譜を見ながらブツブツつぶやいています(知らない人が見たら、ちょっと危ない人に見えたかも)。
そして、時が経ち、予定通り呼ばれました。
我々は、キヨシさんの後ろに横1列に並びます。そのため、客席の間を通ってキヨシさんのいる場所へ向かわなければなりません。お客さんの視線が我々に注がれているのがわかり、緊張感が倍増します。緊張のためか、お客さんとは目を合せないようにして演奏する位置へ向かってしまいました。
所定位置につくと、譜面台をセットしたり、楽譜を開いたり、ウクレレのチューニングをしたり、とりあえずやるべきことを、これまた緊張しながら行 う我々5人…。

そして、キヨシさんに「準備、いい?」と聞かれて、考える余裕も無くうなずく一同。大丈夫でしょうか?
でも、1部で演奏する2曲は、UOJ結成当初から何度も演奏してきている曲で、言わば、UOJの得意な曲です。いけるはず、との思いがあります。
キヨシさんのカウントで、演奏が始まりました。
得意な曲だし、始まってしまえば演奏に集中していつも通りにやれる!と思っていましたが、初めての場所でもあり、やはり少人数のためでしょうか、自分の耳に聞こえてくる音が、いつもと違います。
実は、いつもと音が違うのには他にも理由がありました。それは、PU(ピックアップ)です。
詳細は省略しますが、今回使用したPUは、普段UOJで使ってるものとは異なるものだったのです。
その影響もあって、聞こえてくる自分たちの音に違和感を感じながらの演奏でした。そして目の前には、真剣に聞いてくれているたくさんのお客さん。
お客さんの中には、我がUOJの団員の姿も何人か見えました。きっと彼らは応援してくれている、いい演奏をしなくては…。
そんないろいろな思いが頭をよぎる中で、ちゃんと演奏できているのかいないのか、自分でもわからないような不思議な感覚を覚え、とにかく、頑張って演奏しなくては、という思いだけで、最初の2曲を弾き終えました。そして休憩です。

休憩になっても、弾き終えた2曲について評価や反省をしている余裕などありません。2部では、曲数も多くなるし、何より、団員だけでの演奏が控えています。
さらに、この日になってから、キヨシさんに「この曲もやろう」と言われた曲があったのです。
その曲は先日のUOJの練習会で練習した曲なのですが、まさかこの日に演奏するとは思っていませんでしたし、ここへ来てさらに1曲増えるのは、さらに緊張しろと言われているようなものです。

そして2部が始まりました。
2部は、キヨシさんのソロ演奏のあとに、団員だけで4曲演奏しました。
おそらくこの時が最も緊張したと思います。5人とも立って演奏したのですが、足が震え、手がすくんでしまう…。
演奏中にどこを見ていいのかわからなくなり、隣にいる仲間の顔を見て目が合っても、お互い緊張してることを認識するのが精一杯。焦点も合ってないような変な感じなのです。

ところがです、最大に緊張しているにも関らず、ふと楽しいと思える瞬間があったのです。
たくさんのお客さんの前で演奏し、自分の音を聞いてもらっているという充実感、仲間と一緒に演奏してる一体感、そして、限界ギリギリみたいなところで演奏しているんだというバランス感覚。そういったものが感じられたように思います。そんな時は、緊張感さえ心地よく思えました。
ひとりではなく、何人かで演奏することの楽しさは、このような場に立つことで、最も感じることができるのだと思います。
そして、そのような時は、いい演奏ができていたのではないかと思うのです。
聞いてる人にとっては大した演奏ではなかったかもしれませんが、自分自身精一杯の演奏ができたと感じました。
再びキヨシさんと一緒に演奏した最後の曲では、ちょっと予定通りに行かないところもあってギクシャクしてしまいましたが、暖かく見守ってくれたお客さんにも助けられ、アンコールまでやらせていただき、私は満足できました。
もちろん、演奏については納得できる出来ではありませんが、この経験を今後に活かし、再びこのような場で演奏する時には、もっといい演奏をしたいと思います。
ライブが終わり、お客さんも帰り、片づけなど作業が全てが終わったあとにいただいたピザとパスタ、そしてお店のお薦めのスパークリングワイン 「シャンドン・ロゼ」がとても美味しかったです。
見に来ていただいた方には、お礼申し上げます。ありがとうございました。

UOJ団員リポーター 宴会担当・4th AZOO(アズー)

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